2006年02月22日

棋士

fu.gif「棋士になってよかったことはいろいろあるが、心ゆくまで考えられることもその一つである。僕は序盤の何でもない局面で考えるのが好きだ。いままではできなかったその幸せを、棋士になってからの一年半でだいぶ満喫した。きっとこれからも続けていくだろう。(略)
出来る限り見たことのある局面へと誘導して戦い、そのためだけに研究を積み重ねた。そうして私は、四段になった。いまはもうそんな必要はなくなった。時間はたっぷりある。好きなときに好きなだけ考えればいい。
知識は勝つための知識ではなく、考えるための知識になった。研究は勝つための研究ではなく、将棋をより楽しむための研究に変わった。自由に考えられることがこれほど面白いことだとは知らなかった。本当に、棋士になれてよかったと思う。」

以上、あるプロ棋士四段の言葉だそうです。
奨励会が限られた時間の中で勝つための将棋を優先するという、あたり前の現実と、その勝負の過酷さをよく表しています。
自由に考える喜びを味わうことが許されない、そのような緊張感の中での将棋とは、どのような戦いだったのでしょうか。
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2006年02月18日

右脳と左脳

fu.gif最近発売された週刊誌の「人物プロファイリング」というコーナーに羽生善治四冠のことが取り上げられています。
かつて行われた対局中の脳波を調べる科学的な実験の結果について、日本医科大学情報科学センターの河野貴美子氏は、「羽生氏の場合は、いわば座禅を組んで瞑想している高僧のような脳波が出ていると」と解説しています。
これは以前にも、このブログで取り上げた青柳氏の論文「将棋とイメージ思考」の中でも書かれていたことです。

今回の記事で面白いなと思ったのは、羽生氏は、通常のときはβ波が脳の左右対称にあるけれども、対局の中盤になるとβ波が右脳に移り、そのとき羽生氏は『イメージだけでやっています』という答えだったそうで、終盤になると、β波は左脳に移っていったそうです。
すなわち、将棋の中盤では右脳によるイメージ思考を駆使し、終盤になると、論理的な左脳を駆使しているといったかんじですね。
右脳と左脳を対局途中でギアチャンジして勝負をしているということは、真に強くなるには、右脳も左脳も鍛える必要があるということなのでしょうか。
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2006年02月17日

園児の棋士

fu.gifネットで検索していると、約4ヶ月ほど前の朝日新聞に面白い記事が見つかったので紹介します。
記事のタイトルは「未来の天才将棋 ここに 淀川区の幼稚園」です。
この記事に紹介された幼稚園では、毎年、別の園との将棋の対抗戦を実施しているそうです。白はちまきをしめた園児たち52人の待つ会場に、姉妹園の61人が赤はちまき姿で登場し、優勝カップを賭け熱戦を繰り広げた、などの内容になっていました。

なんでも、この両幼稚園では、園児たちの集中力や判断力の向上と礼儀作法を身につくなどの効果を期待し、約10年も前から、将棋を採り入れているとのことでした。
なかなか素晴らしい取り組みですねぇ。
興味のある方は「未来の天才将棋」で検索すると見つかると思いますので、探してみて下さい。

そういえば、最近の大会では小学生に交じってよく園児を見かけることがあります。
1年8ヶ月前に息子が将棋スクールで10級になったとき、同じく10級になったのは2つ年下の年長の男の子でした。
それからお互いに学年が一つずつあがり、その子は小1となって、各地の大会でも見かけることがあります。

また、子供の将棋教室をされているある指導棋士の方のブログを見ても、「最近、園児が増えてきた」と書かれていますので、ますます、低年齢化が進んでいるのかもしれません。

我が家の娘はまだ年中なのですが、あと2ヶ月たてば、年長さんになるので、そうなれば、再度、将棋を教える事にチャレンジしてみようかなと思っています。(^^)
posted by ひろパパ at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の日記2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月13日

リンク追加

fu.gifリンク先を追加しました。

「太郎家の日記」は、息子とは同学年で、各所の大会や教室などでも息子同士が親しくさせて頂いています、そのご一家のブログになります。
当ブログと同様、おもにお父さんが書かれていますが、ときどき息子さんも書き込まれている点が、うちのブログとの違いで、すばらしい点だと思います。(^^)
ブログ歴も2年半以上も続いており、ブロガーという点でも先輩にあたります。

そしてなにより、今回、息子さんが、見事、名人戦の県代表の座を獲得されました!
たいへんにおめでとうございました!\(祝)/


posted by ひろパパ at 22:29| Comment(2) | TrackBack(0) | リンク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大会案内

fu.gif所司先生より大会案内の葉書が参りましたので紹介します。
大会要項は以下のとおりです。

渡辺明竜王記念将棋大会
3月4日(土)9時半受付10時開始
船橋市・二和公民館
参加費(昼食付)一般3千円・女性中学生以下2千円
クラス:A級(四段以上)、B級(初段〜三段)、C級(級位者)
申込方法:メール・TEL・FAX・ハガキなどで(当日受付可)
※詳細は、将棋世界3月号などの大会案内をご覧下さい。

お世話になっている所司先生からのご案内ですので、是非、参加したいと思っています。
posted by ひろパパ at 00:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋大会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月11日

東京予選

fu.gif本日は小学生名人戦の東京予選に参加。
会場は千駄ヶ谷の将棋会館だったので、弁当を持たせて、息子一人で行かせました。
結果は、決勝で負けて準優勝で終わりました。
東日本大会に進めず、残念でした。(T T)
東京予選を勝ち抜くには、まだまだ力不足でしょう。よい勉強になりました。

まぁでも、内心は、無事に参加できて良かったです。
・・・というのは、少し前に怪我を負って、この日の予選に参加できるかどうかさえ、分からない状態だったからです。当日までになんとか回復することができました。(^^)
この辺の経緯は、また後日に書きたいと思います。

ともあれ、まだあと2回のチャンスがありますので、来年までに更に力をつけて、チャレンジしてもらいたいものです。
posted by ひろパパ at 21:26| Comment(7) | TrackBack(0) | 将棋大会・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月06日

都立白鴎高付属中

fu.gifもうご存じの方も多いと思いますが、2月1日に行われた今年の白鴎高付属中の試験では、特別枠入試の将棋部門で、女子2名を含む6名の方が受験をされたそうです。
昨年は1名も受験しなかったので今年はどうなるのか、と気をもんでいたのですが、本当に良かったですね。
試験対局では、駒落ちなしの平手で、なんと森内名人と飯塚六段が各3人を相手に同時に指す、三面指しで行われたそうです。きっと緊張しただろうなぁ・・・。(^^)
で、翌日に合格発表も行われたそうです。

昨年の囲碁・将棋部門では合格者が4名だったとのこと。
先に書いた記事では、今年が4名の合格と誤って書きましたが、昨年の誤りでしたので、記事を訂正しました。大変に失礼しました。m(_ _)m

3年後には、息子も受ける可能性がありますので、興味があるところです。
それまでは順調に、この入試制度が続いていてもらいたいものです。
posted by ひろパパ at 12:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 子供を持つ親のための話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月04日

fu.gif将棋世界3月号を読みました。
勝又五段の講座は相変わらす、キレがあって読みやすいですね。
でも竜王の本音トークが炸裂している記事の方が、今月号の目玉なのかもしれません。(^^)

さて、さきほど、東レ・パンパシフィックオープン・テニスをTV中継で見ました。
あのシャラポワに対し、久しぶりに復活したヒンギスが見事なテニスで、完封といっていい見事な内容で勝ちました。パワーのテニスに対し、技のテニスで相手を押さえ込んだといった形でしたね。
羽生四冠が、かつて自著の中で、将棋とテニスは似ているところがある、と書いていましたが、今日のような、相手のパワーを利用して試合を進めていく技のテニス、頭脳のテニスを見せられると、なるほどなぁと、妙に納得させられました。
TVの解説者が「テニスとチェスは似ていることろがある」と言っていましたが、どうせなら、羽生四冠にならって、「テニスと将棋は似ていることろがある」と言ってほしかったなぁ・・・。
posted by ひろパパ at 17:12| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の日記2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月03日

感動!

fu.gif録画しておいた「奇跡体験!アンビリバボー」をさきほど見ました!
いやぁ、なかなかの感動ですね。
「病という困難が逆に人生を豊かにしている」という事を、ご自身の人生で表現しているように思えます。
石橋女流四段には、今後とも活躍してもらいたいです。
将棋を題材に取り上げた番組はあまり多くないので、本当に貴重な番組でした。

7年前にオンエアされた「驚きももの木20世紀」の、「生きる 村山聖・魂の盤上」が、やはり涙ものの感動番組でしたが、今回の番組は、このときの番組と並んで、我が家の貴重なライブラリィとなりそうです。
posted by ひろパパ at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の日記2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月02日

得意戦法

fu.gif私が指す戦法は、ほとんど四間飛車と決まっていますが、息子の場合は、猫の目のように変化していて、いまいち掴み所がありません。
比較的よく指す戦法は、四間飛車・三間飛車・升田式・筋違い角・角換わり腰掛銀・一手損角換わり・右四間・左美濃・後手角頭歩・45角・横歩取り・米長玉・右玉・向飛車などなどでです。
ここ一番の将棋などで、今まで一度も指したことがない戦法をいきなり試す、なんてこともあるようです。
もうそろそろ得意戦法を絞ってみてはどうか、とも思っているのですが、これだけは本人の好みの問題なので、そっと見守る以外はありませんね。
まぁバラエティに豊んでいるということでよしとしましょう。(^^)
posted by ひろパパ at 23:29| Comment(2) | TrackBack(0) | その他の日記2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月01日

砂利道を行く

fu.gif「サバイバルは当たり前」−羽生善治が語る仕事−という朝日新聞の記事を読みました。検索すると簡単にヒットしますので、興味のある方は是非、読んでみて下さい。
以前、このブログでも、
「高速道路と大渋滞雷」という中で、梅田望夫氏の「インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞」という記事を紹介して、
−−−
ITの進化とインターネットの普及でどう将棋の世界が変わったか?との問いに対し、羽生善治さんは、「将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということだと思います。でも、その高速道路を走り切ったところで大渋滞が起きています」と端的に答えています。
−−−
という文章に引用しましたが、このとき、この記事の中では、大渋滞を抜け出すにはどうも別の要素が必要だとの結論で、ではその別の要素とは具体的にどうことなのかは書かれていませんでした。

今回の朝日新聞の記事は、まさに、この大渋滞を抜け出す別の要素とは何かという疑問に、一つの答えを、端的に、また分かりやすく教えて下さっているように思えてなりません。
内容が深いので、簡単に要約できませんが、印象に残った一文のみ抜粋します。

「先人が舗装してくれた道を突っ走るという、簡単なことをしていただけではないのか。20歳の私は、舗装された道なら早く走れる力をつけ、腕を上げた。」

この舗装された道というメタファーが、先の文書の高速道路と同じであることはいうまでもありませんね。

「だが、砂利道や道なき道を猛スピードで突っ走れるのか。まだ舗装されていない道を走ることが、私の力ではないかと思い至りました。そのときから意識して砂利道を選ぶようになりました。でもそうすると試合には十中八九負けるのです。私なりのアイデアで勝負していくわけですが、いきなり試合を落とすのでとにかく痛い。ただ逆に言えば、それを考え抜いて克服しようというやる気も出てくるのです。失敗は覚悟で新しい形に挑む、私の将棋はそこが原点だと思います。」

大渋滞を抜け出た第一人者が言う言葉だからこそ、説得力があります。
先に紹介した、梅田望夫氏の「インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞」という記事も併せて読めば、さらに良く分かると思いますよ。

・・・ということで、久しぶりに示唆に富んだ面白い文章に巡り合いました。
posted by ひろパパ at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋が強くなるには | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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